茶杓師、遊び心を忘れず

JR中央線豊田駅から歩いて約15分。

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今回は、茶杓師である傍ら、自家焙煎珈琲店も営む安住樂風(あずみらくふう)さんに取材させて頂いた。

茶会の顔とも言える「茶杓」についてはこちらを御覧ください。

◎なぜ茶杓師に?

安住さんは、元コピーライターであった。ではなぜ職人の道に転身したのか?
茶道を始めたのは30代の前半。その頃に煤竹を手に入れたことがあったそうだ。
すぐにに思いついたのが、茶杓の制作だった。作り方もわからず試行錯誤を繰り返し、書籍を買い求め、独学で進めていくと茶杓の世界へ入り込んでしまった。

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◎流儀と遊び心

安住さんにとって茶杓を作ることは「趣味の延長線上」であると言う。
流儀の決まり事を識り、その茶会に適した茶杓を作る中で、”もっと面白いものを作ってみたい”という考えと考え始めたのが今の作風のキッカケである。

『作ることが楽しい。そして、自分は楽しい物を創りたい。』
そう安住さんは言う。

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茶杓は、ただ挽き茶を掬うだけの道具であるが、そこには作り手の哲学や生き方、思想などが宿り、作り手の想い一つで変わってしまうものだ。安住さんは流儀や茶会の雰因気を大事にするが、自分の中では遊んでいる。遊び心を大切にし、楽しい物を作るには、見てくれる人・買う人・使う人にも楽しんでもらいたいという想いがこもっている。

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◎海外での挑戦

今年5月にはフランスのパリにて展示会を開催した。
海外では2回目となる展示会では、今回は茶杓削りを始めとする実演、そして販売も手がけた。
以前はアメリカのボストンにて展示会を催し、今回は芸術の都パリ。海外への挑戦を恐れず試みている。
「日本での活動はもちろんのこと、海外にも積極的に茶杓の面白さを紹介し、また茶杓だけでなく、茶の湯自体から好きになってもらう。それが次へ繋がるのではないか」と安住さんは語る。

◎茶杓=ライフワーク

今回のインタビューの締めくくりとして、安住さんにとって『茶杓』とはどんな存在なのか聞いてみた。
「茶杓は僕にとっては、ライフワークであり表現方法の一つである。また、創作の代表格とも言えるかもしれない。ものづくりが大好きなので、今後も楽しいものを作り続けたい」

◎番外編

安住さんは茶杓以外にもものづくりに挑戦している。
茶杓を作る際に裁断した竹の余りを使用し、和菓子切りや靴べらなども作り、日々ものづくりを追求している。
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(写真左:菓子切りと靴べら 左:釣舟香立)

〜最後に〜

今回は、日本の伝統文化の代表格でもある茶道の世界へ足を踏み入れた。
茶会の顔とも言え、先人の技術を継承するものからアーティステックなものまで存在する茶杓は奥が深い。
ただの「道具」ではなく、一つ一つに込められた想いがあり、その想いを大事にすることによって作り手と使い手による「共創」が生まれるのではないかと気付かされた。

 

茶杓工房

住所:東京都日野市旭ヶ丘6-1-6
Tel:042−583−7383
HP:http://rakufoo.com

 

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