土用の丑の日をご存知ですか。
この日が近くなるとウナギに関するウェブ広告や折り込みチラシなどを見かけることが多いと思います。
土用の丑の日にはウナギを食べる。
では、土用の丑の日とは何か?そしてなぜウナギを食べるかをご存知ですか?
今回は、土用の丑の日について紹介し、なぜ夏の土用の丑の日にはうなぎを食べるのかご紹介します。
土用の丑の日とは何の日なのか?
「土用(どよう)」とは、元々「土旺用事(どおうようじ)」といい、省略されたものとされています。
この「土用」とは、立春・立夏・立秋・立冬直前の18日間のことを指します。
これは五行(*1)に由来する暦の雑節の一つです。
陰陽道で,木,火,土,金,水の五元素をいう。天地の間に循環流行する万物組成の元素。また宇宙のすべての事象を説明する哲学的原理ともされる。この考えは,陰陽五行説といわれ,中国,戦国末期のすう衍 (すうえん) が王朝の変遷を五行にあてて説いたのに始る。(コトバンク)
次に「丑の日」ですが、この「丑」は干支の一つです。
この干支は、年で数えることが一般的ですが、実は方角や月、更に日にちを数えるのにも使われています。
12日間で干支は回ってくるので、その12日間中の丑の日と、雑節を表す土用が合わさり、「土用の丑の日」となります。
2018年の土用の丑の日はいつ?
土用の丑の日と言えば夏をイメージすることが多いですが、実は年に数回ある日なのです。
1月26日/4月20日/5月2日/7月25日/8月6日/10月29日
2018年の土用の丑の日
1月21日/2月2日/4月27日/7月20日/8月1日/10月24日/11月5日
2019年の土用の丑の日
1月28日/4月22日/5月4日/7月27日/10月31日
昨年、今年、来年の日程を見て分かるように、年に数回ありますが、必ずしも同じ日というわけではありません。
また、2018年のように夏に二回土用の丑の日がある場合があります。
こういった場合は、1回目を「一の丑」、2回目を「ニの丑」と呼びます。
なんでウナギを食べるの?
土用の丑の日はウナギを食べるというイメージも強いかと思います。
では、なぜ土用の丑の日にウナギを食べるのでしょう?
ウナギは栄養価が高いため、暑い夏を乗りきるために食べられるようになりました。
このウナギを食べる習慣は、7世紀後半から8世紀後半にかけて編まれた日本最古の「万葉集」にても詠まれています。
ですが、土用の丑の日にウナギを食べるのが一般的になったのは安永・天明の頃(1772年〜1788年)と言われています。
そんなウナギですが、高タンパクであり、ビタミンA・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンD・ビタミンEやDHA・EPAなどが豊富で消化も良い食品であり、 疲労回復や食欲増進の効果があるといわれいるので暑い夏を乗り切るためにもうってつけであると言えます。
また、ウナギを食べた後に梅干しを食べると良いと言われており、これは梅干しの酸味がウナギの脂分を緩和する効果があるからと言われています。
ウナギ以外の風習はあるの?
夏の土用の丑の日には、ウナギを食べると暑い夏を乗り切ることが出来ることは分かりましたが、ウナギを食べる以外の風習はあるのでしょうか?
食べ物としては、「う」のつく食べ物や「黒い食べ物」を食べる風習あるようです。
「丑の日に“う”の字がつく物を食べると夏バテしない」という説があり、ウナギ以外には、瓜・梅干し・うどん・うさぎ・馬(馬肉)・牛(牛肉)を食べていたとされています。
食べ物以外の風習としては、次のようなものがあります。
・丑湯に入る:お風呂に桃の葉などを入れる
・土用干し:梅雨で湿った衣類や本などを風に当てて陰干しする
・きゅうり加持:きゅうりにあやかり、暑い夏を乗り切ろうとする儀式
土用の丑の日に食べたいウナギ料理
最後に、
・土用の丑の日とはなにか?
・なぜ年に数回あるのか?
・なぜウナギを食べるのか?
を理解したところで、今年の土用の丑の日に食べてみたいウナギ料理をご紹介します。
ウナギ料理といえばうな重ですね。
続いてはウナギの蒲焼。
実はこの蒲焼、関東風と関西風があるのご存知ですか?
違いは、
背開き・白焼き・蒸して調理・竹串を使用・頭を落としてから焼く
関西風
腹開き・蒸さず調理・金串を使用・頭を落とさず焼き最後に落とす
3つ目は、名古屋の名物ともなっているひつまぶし。
こちらは、うな重のようにまずはご飯とウナギを楽しんだあとにわさびなどの薬味を利用して混ぜご飯のように、最後に出汁や煎茶を注いでお茶漬けのように食べることが出来ます。
〜最後に〜
夏の土用の丑の日が近くなると、スーパーなどではウナギの特集が始まったり、ウェブではウナギに関する記事や写真を見る機会が多くなりますね。
本記事をきっかけに、土用の丑の日とは何なのか、なぜ土用の丑の日にウナギを食べるのかを知っていただけたら幸いです。