日本独自の食を支える道具に「巻きす」というものがあります。
私自身は、小さい頃に手巻き寿司を家族でやる際に、わざわざ巻きすを引っ張りだして、巻いていた覚えがあります。
そういえば、最近は目にする機会が減ってしまったように思いませんか。
節分で食べる恵方巻きは、スーパーなどで買って食卓に並べることが多くなっているし、大勢が家に集まって食事をする際に、巻き寿司を作るような機会が減ったことが原因かもしれません。
今回は活躍の場が減りつつも、日本の食を陰で支えてきた「巻きす」をご紹介します。
◎起源
はっきりとした文献はないものの、日よけの簾が巻きすの起源であると考えられており、江戸時代後期に海苔巻きが登場した頃に誕生したとされています。
初めて巻きすを見て、「日よけの簾に似ている!」と思った方も多くいらっしゃると思います。
◎種類
「海苔巻きすだれ」や「オニす」があります。
オニすはあまり馴染みがないかもしれませんが、竹の断面が三角形になっており、伊達巻を作る際に使用します。
(海苔巻きすだれとオニす)
◎小話
巻きすの中でも、職人が手作りするものは冬に作られます。
これは材料である竹が夏に成長するため、収穫が冬になるからです。
◎最後に
巻きすは丸めて使うため、使う時にストレスがないように、元の竹の筒になっている順番で編んでいくのだそう。
職人ならではの粋な心配りが感じられますね。
巻きすを買う時には、手作りのものを選んで、違いを感じてみましょう。
参考:
ヤマサひしほwebマガジン
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