大寒とは

カレンダーの1月20日に書いてある「大寒(だいかん)」

あまり馴染みのない言葉のように思われます。 1月の半ば過ぎと言えば、新年を迎えて忙しくしている時期です。一方、寒さによる感染症で意図せず体調を崩したり、休み明けでアクシデントがあって慌てたり、何かと思いがけないこともありがちなときですね。

お正月で休んでいた心と身体で、一年で最も寒い時期と、最も重要な時期のひとつを同時に乗り越えようというのですから、日々がめまぐるしく感じられるのも不思議ではありません。 それは今も昔も同じだったのでしょう。 そのためか、この時期に名前を付け、無事に越すための様々な儀式や行事がなされていました。 今回は、そんな節目である「大寒」についてご紹介します。

◎時期

1月20日から立春の2月4日までの期間のことで、1年で最も寒い時期にあたります。

◎行事

有名なものでは「大寒禊(だいかんみそぎ)」と言われる、大寒の日に水に浸かり心身を清める荒行があります。水温は1℃になることもあり、想像しただけでもなんとも身が引き締まるような荒行ですが、定員に達してしまうほど人気があります。 また、寒稽古といって、寒い中であえて武道や芸事の修練を行い、技術の向上と、精神の鍛錬を図った稽古も行われます。

◎慣習

今では実感が湧きづらいかもしれませんが、この時期の水は雑菌が少なく体に良いとされ、きれいな水が欠かせない寒天・酒・味噌・凍り豆腐を仕込む時期とされていました。 自宅で味噌を仕込む際に、大寒のこの時期に始める方も多いので、風習は今でも残っていますね。

◎食べ物

大寒に食べると良いものは「たまご」です。大寒たまごと言われ、金運が上がると言い伝えられています。 〜最後に〜 寒さがますます厳しくなりますが、この時期さえ乗り越えれば春がやってきます。 古くから伝わる風習を知ると、現代よりも冬が過酷だったであろう昔の人々の精神力にはあっぱれ恐れ入ります。よし頑張ろうと背筋が伸びますね。 ただし、無理はし過ぎないよう…。

 

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