春のお祭で夏を先取り

日本には、地域や文化、宗教によって違う形で行われる祭礼や祝祭が多くあります。
多くは豊作・健康などを祈願または感謝するためですが、近年では路面店をはじめ盛り上がりをみせるイベントが多く開催され、行くだけでも楽しめるものが増えてきました。
今回は、暦上で夏に突入した5月に日本各地で代々続くお祭についてご紹介します。

花火

◎博多どんたく

室町時代に始まり、領収への年賀行事である「博多松囃子(はかたまつばやし)」を原形するお祭りであり、お祭りの名前の由来でもあるドンタクはオランダ語で安息日や休日を意味します。
◆開催日:5月3日・4日
◆開催地:福岡県福岡市

◎浜松まつり

室町時代に、現在の浜松市である引馬城(ひくまじょう)の主が長男の誕生を祝うために大凧を揚げたのが起源とされており、現在では凧揚げをメインとしたお祭りとなっています。
◆開催日:5月3日~5日
◆開催地:静岡県浜松市

浜松祭り2

◎神田祭

「天下祭」とも知られており、元和年中(げんなげんちゅう)までは船渡御(ふなとぎょ)だったと言われています。神田明神は江戸の守り神であるため、このお祭りは江戸城内まで繰り込むことが許されています。
また、日本三大祭りや江戸三大祭りの一つとされています。
◆開催日:2年に一度、5月(2015年開催)
◆開催地:東京都千代田区 神田明神

神田明神

◎葵祭

約1400年前の頃に、風雨の激しさにより五穀の実りが悪かったので、4月の中酉(ちゅうゆう)の日に祭礼を行ったところ、惠を授かり、庶民の生活が豊かになりました。
平安時代以降は、国家的な行事として行われ、数少ない王朝風俗の伝統が残されています。
◆開催日:5月15日
◆開催地:京都府京都市 下鴨・上賀茂神社

◎三社祭

正和元年(1312年)に三社の神話に基づき船祭が始められたことが起源とされておりますが、明治時代に入ってすぐに一度途絶えてしまいました。ですが、明治5年から氏子各町(うじこかくちょう)に神輿の渡御を行う形となり復活し、今もこの形が残っています。
◆開催日:5月の第三日曜を最終とする3日間
◆開催地:東京都台東区 浅草神社

◎下田黒船祭

平和を願う日米友好のイベントの一つであり、下田市周辺では一大イベントとなってます。昭和9年から始まり、下田開港を記念するべく始まったのが起源とされており、現在は「海上花火大会」「記念式典」「公式パレード」「再現劇」「開国市」など多くの見どころがあります。
◆開催日:5月の第三土曜を含む金、土、日
◆開催地:静岡県下田市 ペリー上陸記念公園 他

◎仙台・青葉まつり

歴史は、承応4年(1655年)まで遡り、かつては仙台藩最大のお祭りである仙台祭として親しまれていました。時代の流れと共に、青葉神社の礼祭に代わり、昭和40年後半には一度途絶えてしまいました。ですが、伊達政宗没後350年を迎えた昭和60年に市民がつくるまつりとして復活を遂げ、今や仙台の春を彩り、仙台三大祭りの一つとして親しまれています。
◆開催日:5月第三日曜とその前日
◆開催地:仙台市役所前市民広場 他

屋台

◎最後に

普段着ではなく、浴衣などの和装で出かけることにより、会場での雰囲気を作りだし、特別な日であることを印象づけられているのがお祭りです。日本では、「三大祭り」「三大夏祭り」「三大神輿祭り」などがありますが、少し足を伸ばし、歴史あるお祭りに参加してみてはいかがですか?毎年開催されているお祭りとは一味違い、新しい魅力を発見すること間違いなしです!

お祭りに行く際に参考になる、浴衣の色合せなどについてはこちらへ!
浴衣アイキャッチ

 

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