和の音色生む「三曲」とは

和の楽器と聞くと何をイメージしますか?
日本には古来から伝わる伝統的な楽器、「和楽器」が多く存在します。
その多くは日本の文化や美意識の中で形を変え、その時代に合わせて独自に完成されました。
今回は、そんな和楽器を使った「三曲」についてご紹介します!

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◎三曲とは

「三曲」と聞き、三つの曲の意味と間違えてしまいがちですが、これは、江戸時代から現代にかけて最も普及している3種類の音楽を指します。
使われる楽器は、三味線(しゃみせん)・箏(そう)・尺八(しゃくはち)です。
これらの楽器を使って奏でられる音楽の総称を「三曲」と言います。

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◎由来

江戸初期からは三種類の楽器を使用することを「三曲」、江戸中期から箏・尺八・胡弓(こきゅう)を用いた合奏が「三曲」と言われており、文献に見えることからこの頃からとも思えますが、明確な時期については諸説あります。

◎三曲合奏

三味線・箏・胡弓の三種の楽器による合奏編成のことを言います。
かつては「三曲合わせ」とも呼ばれていましたが、明治以降は胡弓から尺八に代わり、、三味線・箏(または琴)・尺八による編成が多くなりました。

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◎総合芸術として

三曲、または三曲合奏は専門演奏家による芸術音楽としてだけではなく、家庭音楽としての普及や、演劇や舞踊などと結びつけた総合芸術として存在するものが多くあります。伝統音楽や古典音楽といわれることもありますが、今では多くの人に愛され、お稽古として学人も多くいます。

◎最後に

「三曲」で使用される三味線・箏・尺八は単体でも美しい音色を奏でますが、
三つ揃って奏でる音楽は格別です。近年は、若者への普及を兼ねてジブリやトレンドの音楽を演奏し、披露する機会も増えています。
また、家庭でも簡単に練習できるとして人気となっています。是非、和楽器演奏という素敵な趣味を増やしてみませんか?

 

参考:
公益社団法人 日本三曲協会

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