小学生が伝統工芸のワザを体験!

12月1日に、大田区伝統工芸発展の会が大田区内の小学校にて、総合学習の一貫として小学生が伝統工芸に触れる機会を提供しました。

羽田空港がある大田区には、大田区伝統工芸発展の会という職人のグループがあります。

4年生の生徒約90人に、自らのワザを伝えた8人の職人を当日の様子と共にご紹介します。

伝統工芸について体験しながらの学習

1時限目
挨拶からスタート

挨拶からスタート

職人の自己紹介から始まり、各々が作る作品やそれに関する歴史についての講話がありました。生徒の皆さんは、初めて見聞きすることを一生懸命メモしていました。
2時限目
短い休憩をはさんだ後、いよいよ小学生がグループに分かれて制作体験です。初めて見る伝統工芸品に興味津々で、道具や材料の名前を聞いてはメモをとったり、お友達どうしで話をしていました。

ここからは、各職人が提供した体験をご紹介します。

三味線ふれあい体験 伊東孝夫

伊東孝夫さん

伊東孝夫さん

皮を張る工程からスタートしました。接着剤として食品の「白玉」を使うことに皆さん驚いていました。力をいれて皮を張る作業をまじまじと見ているのが印象的でした。後半は、三味線体験をしました。ばちの持ち方から弾き方まで指導してもらいました。三味線の音が出るたびに盛り上がっていました。
三味線の皮張を実演する伊東さん

三味線の皮張りを実演する伊東さん

三味線の演奏に学生もチャレンジ!

三味線の演奏に学生もチャレンジ!

三味線を作る伊東さんの記事はコチラ⇒限界を見極めながら三味線作りを−石村屋 伊東孝夫−

和竿・竹の曲がり直しとストラップ作り 吉澤均 / 松原謙三

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竿好 吉澤均さん

和竿を作る職人、吉澤さんと松原さんは竹製のミニストラップ制作を担当しました。
お二人が収穫した竹を切り、研磨し、穴に紐を通す部分を小学生がやりました。また、和竿制作の上で最も重要である、竹を伸ばす工程も体験でき、竹を熱してから矯め木(ためき)を使って伸ばす工程を実際に提供していました。

切った竹の面を整えています

切った竹の面を整えています

竹の曲がりを直すには熱する必要があり、熱しすぎてしまうと焦げてしまうので、少々苦戦しながらも楽しんでいました。

竹の曲げを直しています

矯め木を使って竹の曲がりを直しています

竿好 吉澤の記事はコチラ⇒釣り好きが憧れる和竿の魅力とは―竿好 吉澤均―

篠笛調音体験 田中康友

篠笛製作を一から説明し、実演する田中さん

篠笛制作を一から説明し、実演する田中さん

竹に穴をあけるところからスタートしました。竹の筒から音が出る篠笛になるまでの工程を、調音を含めてレクチャーしていました。後半は篠笛を吹く体験をしました。口笛をふくようにすると音が出るとコツを教わりながら上手に吹く生徒もいました。

篠笛を演奏する田中さん

篠笛を演奏する田中さん

篠笛を作る田中さんの記事はコチラ⇒世界で一本の篠笛をつくる笛工房 和康

ミニカレンダー作り 春原敏雄 / 稲葉刀

春原さん、稲葉さんによる表具についての説明

春原さん、稲葉さんによる表具についての説明

同じ表具師である春原さん・稲葉さんと共にミニカレンダー制作体験を実施しました。のりを刷毛を使って塗り、しわにならないようにコツを教わりながら丁寧に作りました。

ミニカレンダー製作に挑戦!

ミニカレンダー制作に挑戦!

春原さんも学生と共に作りました

職人と協力してカレンダー制作

春原表具店 代表の春原さんの記事はコチラ⇒現在準備中

絽刺でストラップ作り 黒川朋子

黒川さんによる、絽刺しについての説明

黒川さんによる、絽刺しについての説明

絽刺し(ろざし)の技術を使ってストラップ作りを実施しました。針に糸を通すことが初めてで、難しそうにしていた生徒たちも、後半はコツをつかみ、時間を忘れて熱中していました。

rozashi-experience

えんぴつで下書きした所に絽刺し体験

伝統的な技法である絽刺しを受継ぐ黒川さんの記事はコチラ⇒日本独特の繊細さを活かしたい−絽ざし作家 黒川朋子−

氷の彫刻 小野恒夫

カービングしたスイカと共に説明する小野さん

カービングしたスイカと共に説明する小野さん

アイスカービングを用い、氷の葉っぱを作る体験を実施しました。
用意した葉型の氷に、小学生が模様を入れることによって完成する今回の体験は、午前中の寒いなかチャレンジしました。

カービングにチャレンジ!

カービングにチャレンジ!

アーティスティックな作品を作る小野さんの記事はコチラ⇒現在準備中

3時限目

3時限目は、Q&Aが行われました。体験をする前とした後で疑問に思ったことやそもそもなぜ職人をやっているかなど、好奇心旺盛な質問が飛び交いました。
体験についての感想も発表され、“楽しかったけど難しかった”など、大変さを実感するとともに、楽しみながらその大切さを学んでいました。

締めの挨拶

締めの挨拶

〜最後に〜

非日常的であるモノ・コトに触れることで、なにか違う発見や気付きがあるはずです。
今回は「伝統工芸」に触れることにより、職人とはどういう職業なのか、そしてどのようなモノを作っているのかを具体的に知ることが出来ました。

長い年月をかけて伝承され、今もなお手仕事で出来上がる日本の伝統工芸品。これらは日本独自の文化と共に発展し、今もなお発展しており、海外からも注目されるものの良さを伝えたい。そんな想いを今回のイベントで再確認することができました。

 

 

インフォメーション

大田区伝統工芸発展の会は、今回のように出張実演を実施しております。
ご依頼は事務局・吉澤均まで。
電話:03-3742-1884
Mail:hitoshi@mg.point.ne.jp