数多くある工芸品の中で、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づき経済産業省より指定を受けた品目だけが一堂に集まるイベントが、年に一度開催されます。
今回は、13回目の開催を迎えた「暮らしに寄り添う、ニッポンの美。伝統的工芸品展 WAZA2017」についてご紹介します。
暮らしに寄り添う、ニッポンの美。伝統的工芸品展 WAZA2017
日程
平成28年2月16日(木)〜2月21日(火)
午前10時~午後8時 (最終日のみ午後5時閉場)
内容
・伝統的工芸品の展示販売及び実演(計87品目)
・ふるさと工芸品展(計30品目)
・WAZA2017 トークイベント
・伝統的工芸品 製作体験
・伝統的工芸品展 WAZA2017 特別企画:伊藤まさこさんが選んだ暮らしの道具
・伝統的工芸品展 WAZA2017 特別企画:青山スクエアセレクション
・女流伝統工芸士5展【同時開催】
※女流伝統工芸士展は「6F 1番地 美術画廊」にて開催されています。
場所
東武百貨店 池袋店 8F催事場
住所:〒171-8512 東京都豊島区西池袋1−1−25
主催
一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会
後援
経済産業省、中小企業庁、26都府県および8市、関係団体
◎経産省指定工芸品が都内に一堂に集まる
現在開催中の「伝統的工芸品展 WAZA2017」には87の伝統的工芸品に合わせて、30の工芸品が集まっています。
「ふるさと工芸品」と称し、素朴さや懐かしさを兼ね揃えた、郷土色豊かな工芸品が揃っています。
伝統的工芸品展 WAZA2017は、都内最大級となる品目が一堂に集まるイベントであり、来場者を楽しませるコンテンツが盛りだくさんとなっています。
職人の手仕事を手ほどきし、その一部を実際に自分で体験することにより職人の仕事がわかる製作体験コーナー。
外国のお客様向けに英語・中国語の通訳ができるスタッフの常駐&パンフレットの準備。
見るだけではなく、聞く事によって楽しむ工芸をテーマに開催される特別トークショー。
伝統工芸品展 WAZA2017は、様々なコンテンツで来場者を楽しませるイベントとなっています。これは、都内最大級の品目が集うイベントだからこそとなっています。
全国から117もの品目を
伝統的工芸品展 WAZA2017は、経産省指定の伝統的工芸品を87品目・郷土色を活かした工芸品を30品目の合計117品目を取り揃えたイベントです。
着物、漆器、陶磁器、人形、木工品など様々な分野の品目があります。
以下が今年度出展している品目となっています。
仏壇・仏具 | |||
山形仏壇(山形県) | 三河仏壇(島根県) | 彦根仏壇(島根県) | 京仏壇/京仏具(京都府) |
八女福島仏壇(福岡県) | |||
木工品(家具) | |||
岩谷堂箪笥(岩手県) | 仙台箪笥(宮城県) | 春日部桐箪笥(埼玉県) | 紀州箪笥(和歌山県) |
木工品・竹工品 | |||
大館曲げわっぱ(秋田県) | 樺細工(秋田県) | 秋田杉桶樽(秋田県) | 江戸和竿(東京都) |
江戸指物(東京都) | 箱根寄木細工(神奈川県) | 井波彫刻(富山県) | 駿河竹千筋細工(静岡県) |
京指物(京都府) | 高山茶筌(奈良県) | ||
人形・こけし | |||
宮城伝統こけし(宮城県) | 岩槻人形(埼玉県) | 江戸木目込人形(埼玉県) | 江戸節句人形(東京都) |
江戸木目込人形(東京都) | 博多人形(福岡県) | ||
和紙・文具 | |||
雄勝硯(宮城県) | 越中和紙(富山県) | 奈良筆(奈良県) | 石州和紙(島根県) |
熊野筆(広島県) | 赤間硯(山口県) | ||
金工品 | |||
南部鉄器(岩手県) | 山形鋳物(山形県) | 東京銀器(東京都) | 高岡銅器(富山県) |
貴石細工・石工品 | |||
甲州水晶貴石細工(山梨県) | |||
工芸用具・材料 | |||
金沢箔(石川県) | |||
陶磁器 | |||
大堀相馬焼(福島県) | 益子焼(栃木県) | 九谷焼(石川県) | 信楽焼(滋賀県) |
石見焼(島根県) | 萩焼(山口県) | 大谷焼(徳島県) | 小石原焼(福岡県) |
上野焼(福岡県) | 三川内焼(長崎県) | 波佐見焼(長崎県) | 薩摩焼(鹿児島県) |
漆器 | |||
浄法寺塗(岩手県) | 秀衛塗(岩手県) | 鳴子漆器(宮城県) | 川連漆器(宮城県) |
鎌倉彫(神奈川県) | 小田原漆器(神奈川県) | 高岡漆器(富山県) | 山中漆器(石川県) |
若狭塗(福井県) | 京漆器(京都) | 大内塗(山口県) | |
織物・染色品 | |||
置賜紬(山形県) | 羽越しな布(山形県) | 秩父銘仙(埼玉県) | 本場黄八丈(東京都) |
多摩織(東京都) | 東京染小紋(東京都) | 東京手描友禅(東京都) | 村山大島紬(東京都) |
牛首紬(石川県) | 近江上布(滋賀県) | 京友禅(京都府) | 京小紋(京都府) |
博多織(福岡県) | 久留米絣(福岡県) | 本場大島紬(鹿児島県) | |
その他の工芸品 | |||
天童将棋駒(山形県) | 江戸からかみ(東京都) | 江戸切子(東京都) | 江戸木版画(東京都) |
江戸硝子(東京都) | 江戸べっ甲(東京都) | 甲州印伝(山梨県) | 甲州手彫印章(山梨県) |
尾張七宝(愛知県) | 京扇子(京都府) | 八女提灯(福岡県) | |
ふるさと工芸品 | |||
秋田銀線細工(秋田県) | 川連こけし(秋田県) | 仙太郎下駄(山形県) | 江戸象牙(東京都) |
掛川手織葛布(静岡県) | 井川メンパ(静岡県) | 越中瀬戸焼(富山県) | 高岡鉄器(富山県) |
越中福岡の管笠(富山県) | 富山木象嵌(富山県) | とやま土人形(富山県) | 再興 潮東焼(滋賀県) |
ろくろ工芸品(滋賀県) | 和ろうそく(滋賀県) | いぶし鬼瓦(滋賀県) | 京七宝(京都府) |
保田紙(和歌山県) | 紀州墨(和歌山県) | 紀州御殿てまり(和歌山県) | 棕櫚箒(和歌山県) |
棕櫚束子(和歌山県) | 斐伊川和紙(島根県) | 八雲塗(島根県) | 八幡焼(島根県) |
雲州幸光刃物(島根県) | 木地人形(島根県) | 三次人形(広島県) | 宮島焼(広島県) |
戸河内刳物(広島県) | 薩摩つげ櫛(鹿児島県) | 奄美の芭蕉布(鹿児島県) |
◎見て、聞いて、触って楽しむ伝統工芸
職人から直に教わる「技」
会期中は直接職人から技を教わり、自分で職人の手仕事を体験できるコーナーが設けられています。
募集している製作体験は以下のようになっています。
日時 | 品目 | 所要時間 | 人数 | 参加費 | 内容 |
2月16日(木) ・11時〜 ・14時〜 ・17時〜 |
東京手描友禅(東京都) | 20〜60分 | 各回12名 | ¥1,700 | 「ハンカチ染色」 あらかじめ模様の線が描かれた 白地の生地に自由に色を付け、感想させて完成です。 |
2月17日(金) ・11時〜 ・15時〜 |
川連漆器(秋田県) | 60〜90分 | 各回12名 | ¥2,200 | 「沈金」 急須台またはコースターに下絵の中から 好きなものを選んで細い彫刻刀で彫り、 漆と金粉などを摺り込みます。 |
2月18日(土) ・14時30分〜 ・17時30分〜 |
三川内焼(長崎県) | 60〜90分 | 各回12名 | ¥2,200 | 「皿下絵付け」 素焼きの皿に、呉須絵具で自由に模様を描きます。 産地で焼成後、約1ヶ月でお届けの予定です。 |
2月19日(日) ・10時30分〜 |
京扇子(京都府) | 60分 | 各回12名 | ¥3,000 | 「扇子絵付け」 白地の扇面紙に自由に絵付けをして産地に 持ち帰って仕上げ後、2ヶ月以内にお届けの予定です。 |
2月20日(月) ・11時〜 ・15時〜 |
博多人形(福岡県) | 30〜60分 | 各回12名 | ¥1,500 | 「人形彩色」 素焼きの人形に、自由に色を付けて完成です。 |
2月21日(火) ・11時〜 ・14時30分〜 |
京指物(京都府) | 50〜80分 | 各回12名 | ¥1,800 | 「桐箱作り」 半製品のハガキ大の桐箱に木釘を打ち鉋で面取りをし、 サンドペーパーにて仕上げます。最後に真田紐を通して完成です。 |
見て驚く職人の粋な「技」
会場では、各地において受け継がれてきた職人の技を披露しています。
間近で職人の技を見られる数少ない機会となっています。
専門家をお招きした特別トークイベント
18日午後12時30分からは飯島奈美氏、19日午後1時からは伊藤まさこ氏をゲストにお招きした伝統工芸品展 WAZA2017限定のトークイベントが開催されます。
それぞれ、午前10時より、8F催事場特設ステージ前にて先着30名様に着席整理券が配布されます。
日時 | ゲスト | 場所 | 内容 |
2月18日(土) 午後12時30分〜 |
飯島奈美氏 | 8階 催事場 特設ステージ | 出品産地のPRと「おにぎり」のむすび方に ついて教えていただきます。ゲストに 寄席紙切りの第一人者・林家正楽さんも登場されます。 |
2月19日(日) 午後1時〜 |
伊藤まさこ氏 | 出品産地のPRと「暮らしの中に工芸品」を テーマにお話していただきます。 |
◎伝統的工芸品展 WAZA2017 ギャラリー
〜最後に〜
伝統的工芸品展 WAZA2017は、昨年を超える品目が集るイベントとなっています。
全国から品目が集まっているからこそ、普段目にすることや手にとることが出来ない伝統的工芸品に触れることが出来ます。
また、職人の技を間近で見て、体験することができる貴重な機会となっています。
是非、東武百貨店 池袋店に足を運んでみてはいかがでしょうか。
【カメラマン:金子燎之介】