日常的な参拝はもちろん、初詣や観光で神社を訪れる機会は意外に多いかもしれません。
ところで、お参りする際に気をつけていることはありますか?
実は、神社には正式なお参り方法があります。
今回は正しいお参りの方法を、神社の敷地内にある建物と一緒にご紹介します。
◎そもそも神社とは
神社(じんじゃ・かむやしろ)は、日本固有の神々を祀る神道特有の建造物を指します。日本国内には約8万5千もの神社があり、文部科学省に登録していないものを含めると10万を越えると言われています。
現在親しまれている基礎を築いたのは弥生時代から古墳時代まで遡るといわれており、神道そのものは更に古いとされています。
そして、日本に健在する神社の多くは神社本庁によって包括されており、数多くある神社を統括すべく各都道府県には神社本庁の地方機関である神社庁が設置されています。
◎境内で目にするもの
鳥居(とりい)
神社にお参りする際にまず目にするのは鳥居です。鳥居は神社の神聖さの象徴であり、鳥居を境に外と内を分けます。
鳥居の材質や構造は多種多様であり、それぞれの神社によって形態がことなります。多くは神明鳥居・明神鳥居・八幡鳥居・春日鳥居などの種類があります。
手水舎(てみずしゃ)
参拝者がお参りをする前に、身を清める為に設置されています。
絵馬・絵馬掛け
願い事を絵馬に書き、奉納する場所があります。絵馬の由来は、かつて神社に本物の馬を供えていたことからきていると言われています。
社殿(しゃでん)
神社は神様を祀るところであり、本殿は最も神聖な場所とされています。社殿も鳥居と同じように様々な構造があり、伊勢神宮を原形とする神明造・出雲大社を原形とする大社造に分けられます。そこからさらに派生した八幡造や住吉造などもあります。
狛犬(こまいぬ)
鳥居から社殿までの道である参道の両脇に一対で置かれた獅子型の象のことを言います。
石像のものが多いなか、銅・鉄・木・陶製のものもあります。片方が口を開け、もう一方が口を閉じているものが一般的です。
また、神社によっては狛犬ではなく狐や猿などを設置しているところもあります。
◎今見なおしたい参拝方法
鳥居をくぐる
鳥居をくぐる際には、参道中央は神様が通る道であるという概念から、中央を避けていずれかの柱に寄って一礼します。
この一礼する作法を「一揖(いちゆう)」といいます。
参道の歩き方
参道は鳥居での一礼同様、中央部分を避けて歩きます。
手水舎
参拝前は、入り口付近にある手水舎にて身を清めます。
手水舎には水がためてあり、柄杓が用意されています。
①右手で柄杓を持ち、水を汲み、左手にかけて清める
②左手に柄杓を持ちかえ、右手にかけて清める
③再び柄杓を右手で持ち、左の手のひらに水を受け、口をすすぐ
④柄杓を縦にし、持ち手である柄の部分を清める
⑤柄杓を元の位置に戻す
本殿へ参拝
本殿へ参拝する際には、まず一揖し、自分が来たことを知らせます。
その次に、お賽銭を静かにお賽銭箱に入れます。この時に投げてはいけません。
お賽銭を入れたら鈴を鳴らします。
そして「二礼二拍手一礼」を行います。
二礼:二回深くお辞儀をします
二拍手:手のひらを合わせ、右手を少し後ろへずらし、柏手(かしわで)を二回打ちます
一礼:最後に深くお辞儀をします
この作法は一般的なものであり、更に丁寧にする場合は、「一揖二礼二拍手一礼一揖」となります。
また、これらの作法とは違う場合もあるので、気をつけましょう。
最後に鳥居にて再度一礼し、帰ります。
◎豆知識
神社に参拝した際に、御札や御守りを購入することが出来ます。
これらは一年間お祀りしたら、年末には神社に納め、新しいものを購入することが望ましいです。また、可能な限り購入した神社に納めるのが望ましいとされています。
そして、おみくじも御札や御守り同様に購入した神社に納めるのが望ましいとされています。また、おみくじは神社の木の枝などに結んで帰る慣わしもありますが、持ち帰って読み返し、自身の行動に照らし合わせるのが良いとされています。
(おみくじについてはコチラもご覧ください⇒おみくじで戒め?)
〜最後に〜
今回は、正しい参拝方法を神社にまつわる情報とともにご紹介しました。
今一度参拝方法を見なおし、初詣に行く際や旅先で神社を訪れる際に実践してみてはいかがでしょうか。