ジブリの舞台、老舗「上川口屋」

昭和の時代を象徴するお菓子屋さん「駄菓子屋」。昔懐かしい店の雰囲気や商品ラインナップが魅力ですが、少しのお金でたくさんのお菓子が買えるので、豪遊気分を味わうこともできます。

今ではめっきり数が減ってしまいましたが、そんな情勢にあってもこつこつと営業を続けている、日本最古の駄菓子屋をご紹介いたします。

◎上川口屋

東京・豊島区雑司ヶ谷。池袋駅からおよそ1kmの鬼子母神境内にその駄菓子屋「上川口屋」はあります。創業は江戸時代中期、1781年(天明元年)まで遡ります。なんと230年以上、13代も続いているのです!

明治維新の頃に建てられたという現在の建物は、関東大震災や戦争の被害からも免れ今も変わらない佇まいを残しています。

駄菓子屋 駄菓子屋

また、スタジオジブリのアニメ作品「おもひでぽろぽろ」に出てくる駄菓子屋のモデルになったお店でもあります。

ところ狭しと店頭に並ぶ菓子の数々には、まさに駄菓子屋といった印象を受けますね。

駄菓子屋

◎鬼子母神堂

鬼子母神は安産・子育ての神様として多くの人々に親しまれています。

その昔、鬼子母神には千人も子供がいて、育てるための栄養を得るために人間の子供を食べていました。そこでお釈迦様は彼女が最も愛していた末っ子を隠してしまいました。半狂乱となって世界中を7日間探し回っても見つけることはできず、ひどく嘆き悲しみました。

お釈迦様は「今のお前には子を失う気持ちがわかるはず。子を想う気持ちには人間と鬼神に違いは無い。」と諭し改心させました。こうして鬼子母神は子供と安産の守り神となりました。

駄菓子屋 神社

◎ご当地グルメも

毎週日曜と縁日(8日、18日、28日)には境内の大黒堂で「おせん団子」が売られています。おせん団子の名前は、鬼子母神に千人の子供がいたことにあやかり、たくさんの子宝に恵まれるようにという願いに由来しています。江戸時代には人々が境内で休むときや、土産として親しまれました。香ばしい醤油とあっさりした餡は絶品です。

だんご

一度、上川口屋さんに行ってみてください。東京都心とは思えないノスタルジーに浸り、前時代へのタイムトラベルができるのでは。

 

ほかにも日本の風情・文化を味わえる良スポットに銭湯があります!
銭湯についてのこちらの記事もご覧ください。

銭湯

銭湯で味わう、風呂と人の温かさ

 

〈お店情報〉
店名   上川口屋
住所   東京都豊島区雑司が谷3-15-20
営業時間 10:00~17:00
定休日  不定休(雨・雪・台風などの日)

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