日本には、二十四節気や五節句などの暦日以外にも季節の変わり目をわかりやすくするために設けられた暦日があります。
その特別な暦日は雑節(ざっせつ)と呼ばれ、9つあります。
その中でも2月3日の節分は一年の一番最初の雑節です。
その中でも2月3日の節分は一年の一番最初の雑節です。
皆さん、豆まきをする際には鬼の格好をした、または鬼の仮面をしたモノへ向けて「鬼は外!福は内!」と叫びませんか?最近ではすごい豆まきという節分を楽しめるイベントも注目され、盛り上がりをみせています。
今回は、この鬼について節分の背景と共にご紹介します。
◎なぜ鬼が登場?
節分は、9つある雑節の一つであり、季節の変わり目を表す日です。
そして、季節の変わり目には邪気(鬼)が生じることから、追い払うための悪霊払いとして行事が成り立ちました。
節分に鬼が登場するのは、節分のルーツにあり平安時代まで遡ります。
かつては、恐ろしいことや人知を超えたことは鬼の仕業と考えられていました。これは中国から伝わったものであるという説があり、平安時代には宮中で大晦日に追儺(ついな)や儺やらい(なやらい)と呼ばれる、鬼払いの儀式がありました。
この儀式が時代を経て庶民に伝わり、時代の流れとともに鬼払いが節分に行われるようになりました。
◎鬼には5色あった
節分に登場する鬼といえば赤鬼のイメージが強いかもしれませんが、実は5色あることをご存じですか?
登場する5色の鬼は、それぞれ人間の煩悩の種類を表しています。
赤鬼:貪欲
⇒全ての悪心の象徴で、豆をぶつけることで自分の中の悪い心が取り除かれる
青鬼:怒り・貧相
⇒自分自身に豆をぶつけることで、徳を呼びこむ
黄鬼:我執
⇒自己中心的な甘えを反省し、豆をぶつける
緑鬼:不健康
⇒不摂生を反省し、健康を願って豆をぶつける
黒鬼:愚痴
⇒卑しい気持ちを追い払い、豆をぶつけて平穏を願う
◎おまけ
節分といえば豆まきですが、実は豆まき以外にも行うと良いとされることがあります。そして撒く豆に関してもやっておくと良い下準備があります。
なぜ大豆?
大豆は古くから五穀の一つとされ、穀物の神様が宿っているとされてきました。また、豆は魔を滅する「魔滅」や鬼の目にぶつけるという意味の「魔目」にも繋がるからとされています。
炒った大豆を使おう
炒らない豆を撒いた後に拾い忘れると、後から芽が出て縁起が悪いとされています。
(お店や神社などで売っている節分用の豆は炒ってあり、福豆といいます。)
福豆はお供えしよう
福豆は升に入れ、節分までの数日間お供えしておくことで豆に神様が宿ると言われています。
豆まきは夜にしよう
鬼は夜にやってくると言われているからです。
終わったら豆を食べましょう
豆まきが終わったら、一年の安全や健康を願い豆を食べましょう。新しい年の厄払いであることから、自分の歳より一つ多く食べると良いとされています。
〜終わりに〜
節分は、古くから伝わり続く日本の伝統行事です。
時代によって変化するものの、一年の安全・健康を願うには欠かせないイベントです。
今年の節分である2月3日までまだ数日あるので、福豆をお供えして、豆まきを通して厄を払って福を寄せる節分の準備をしましょう。