11月21日 歌舞伎座開業記念日

現在、銀座四丁目に本部を構える歌舞伎専用の劇場「歌舞伎座」は、1889年11月21日からその歴史が始まりました。

歌舞伎座の開業には、明治の演劇改良運動の流れが大きく影響しており、その運動の提唱者と金融業者の共同経営で1889年に東京市京橋区木挽町(こびきちょう)に開設されました。現在の歌舞伎座までの歴史をその時々の特徴と共にご紹介します。

歌舞伎座の歴史

初代(第一期)歌舞伎座

初代の歌舞伎座は演劇改良運動に熱心だった福地源一郎が中心となり、1889年11月21日に開業しました。
外観は洋風でありながら、内装は和風の檜作りと、当時は地名や座元の名前を建物の名称とすることが多い中、「歌舞伎座」は名前のみならず存在自体が斬新なものでした。

第二期歌舞伎座

1911年に外観が純日本式の宮殿風へ変更されました。1914年より松竹合名社(現・松竹株式会社)が興行を受け持つようになるも、1921年10月に漏電により焼失してしまいました。

第三期歌舞伎座

新劇場を建設途中に関東大震災にあい、工事が一時中断するも3年の空白を置いて1924年12月に完成しました。
昭和へと時代が移り変わると同時に歌舞伎座は黄金時代を迎えました。しかし、1945年の大空襲により焼失してしまいました。

第四期歌舞伎座

空襲により劇場の大部分を失うも、破壊を免れた基礎・側壁・屋根の一部を活用し修理されました。
第三期のデザインを再現しながら、近代的なデザインを取り入れ1951年に完成しました。数多くの名舞台を送り出してきた第四期歌舞伎座は建て替えのために2010年に休館になりました。

第五期歌舞伎座(現在)

第四期の瓦屋根・唐破風(からはふ)・欄干など歌舞伎座を代表する特徴的な部分を残し、和風テイストと共に歴史と景観の継承を図った構造となっています。
バリアフリー化・耐震性の向上・緑化を始めとする環境対策も施され、伝統と創造が融合した近代的な劇場になりました。

歌舞伎座へ訪れる際は是非コチラも参考にしてみて見て下さい。
 ⇒はじめての歌舞伎座

歌舞伎座

所在地:東京都中央区銀座4−12−15
TEL:03−3545−6800
運営:株式会社歌舞伎座・歌舞伎座サービス株式会社

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